個人事業主に顧問弁護士は必要?メリット・費用・報酬未払い対策を弁護士が解説

LEGAL GUIDE 個人事業主・フリーランスの法律顧問

数十万円の報酬未払いでも、弁護士費用を考えると依頼を諦めざるを得ないことがあります。

個人事業主やフリーランスとして事業を営んでいると、取引先からの報酬未払い、突然の契約解除、契約内容をめぐるトラブルなど、さまざまな法律問題に直面する可能性があります。

しかし、実際にトラブルが発生しても、弁護士に依頼することをためらう方は少なくありません。特に数十万円程度の売掛金や業務委託報酬の場合、回収できたとしても弁護士費用が見合わない、いわゆる「費用倒れ」の問題が生じます。

こうした問題に備える方法の一つが、顧問弁護士との契約です。もっとも、すべての個人事業主に顧問弁護士が必要というわけではありません。

この記事では、顧問弁護士の必要性やメリット・費用、スポット相談との違いを、実際の法律相談で見られる問題を踏まえて解説します。

この記事の結論

顧問弁護士が必要かどうかは、事業規模だけでなく、取引上のリスクとトラブル発生時の負担で判断すべきです。 日常の予防法務に加え、少額の未払い債権への備えという観点でも顧問契約を検討する価値があります。

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個人事業主に顧問弁護士は必要なのか

顧問弁護士を置く法律上の義務はない

個人事業主が事業を営むにあたって、顧問弁護士を置く法律上の義務はありません。法律問題が発生した際に、その都度弁護士に相談することも可能です。

事業規模が小さく、契約関係も比較的単純で、法律上の問題が生じる機会が少ない場合には、スポット相談で十分なこともあります。

一方、事業規模が小さいからといって、法律上のリスクまで小さいとは限りません。例えば、個人でWeb制作やコンサルティングを行っている場合でも、特定の取引先との契約が事業収入の大部分を占めていれば、その取引先とのトラブルが事業の継続に大きく影響する可能性があります。

顧問弁護士の必要性は、売上規模や従業員数だけでなく、取引内容や契約上のリスク、問題発生時の損失を踏まえて判断することが重要です。

トラブルが発生してからでは対応が難しい場合もある

問題が発生した後に弁護士へ相談すること自体は、決して遅いわけではありません。しかし、既に不利な契約を締結していたり、証拠が不足していたりする場合には、望む解決が難しくなることがあります。

また、請求する金額によっては、弁護士への依頼が経済的に合理的でないこともあります。だからこそ、問題発生後の対応だけでなく、日頃から法律上のリスクに備えることも大切です。

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数十万円の未払い報酬でも「費用倒れ」になる現実

法律相談で問題となる費用負担

未払い報酬を回収したくても、弁護士費用が回収額に見合わないことがある。

少額債権で繰り返し問題となるのは、請求できるかだけでなく、費用をかけて回収することが合理的かという点です。

弁護士に依頼したくても、費用が見合わないケース

弁護士として法律相談を受けるなかで、個人事業主やフリーランスの方から、数十万円程度の報酬未払いについて相談を受けることがあります。業務を完了し、請求書も送付したのに、取引先から報酬が支払われないケースです。

本人が支払いを求めても話し合いが進まない場合、弁護士への依頼を検討することになります。しかし、交渉や訴訟には一般に着手金や成功報酬、実費などが発生します。

仮に未払い額が30万円であれば、全額回収できたとしても、弁護士費用を差し引くと手元に残る金額が少なくなる場合があります。相手方に十分な資力がなければ、勝訴しても回収できない可能性もあります。

その結果、法律上の請求権が認められる可能性があっても、費用との関係で依頼を見送らざるを得ないことがあります。これは、個人事業主の法律相談における現実的な課題の一つです。

少額の未払いでも、事業への影響は小さくない

個人事業主にとって、数十万円の未払いは決して小さな問題ではありません。例えば月商100万円の事業で30万円が入金されなければ、その月の売上の約3割に相当する資金が予定どおり入らないことになります。

運転資金や生活費に影響することもあり、同じ問題が複数の取引先で生じる可能性もあります。回収を諦めざるを得ない事態に備え、事前に対応方法を考えておく意義があります。

支払督促という選択肢

未払い金銭を請求する方法の一つに、裁判所の支払督促があります。原則として書類審査により進められ、相手方が異議を申し立てなければ、仮執行宣言の申立てなど所定の手続を経て、強制執行が可能となる場合があります。

ただし、相手方が異議を申し立てると、通常の訴訟手続に移行します。そのため、既に請求の有無や金額を強く争っている場合などには、交渉や訴訟等を検討した方が適切なこともあります。

参考:裁判所「支払督促」

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顧問弁護士がいれば、未払い問題にどう備えられる?

契約締結前に条件を確認

報酬額、支払期限、業務内容、検収条件などを明確にしておくことが重要です。顧問弁護士に契約条件の確認を依頼することで、紛争の予防につながります。

未払い発生後の初動を整理

契約書、発注書、納品記録、請求書、メールなどを確認し、証拠を確保したうえで、催告や法的手続の必要性を検討できます。

個別事件の費用負担に備える

顧問契約の内容によっては、交渉や訴訟等の個別事件の費用優遇を受けられる場合があります。当職の法律顧問プランでは、所定の条件を満たす支払督促について、着手金0円の特典を設けています。

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報酬未払い以外にも、顧問弁護士を利用するメリット

契約書の確認・修正

業務委託契約書には、報酬や契約期間のほか、中途解約、損害賠償責任、知的財産権の帰属など、重要な条項が含まれます。不利な内容に気付かず署名すると、後から条件を変更することが難しくなる場合があります。

突然の契約解除への対応

継続的な業務委託契約を一方的に終了された場合、契約内容や具体的な事情によっては、報酬や損害賠償の請求が問題となります。契約締結時から取引の経緯を把握している弁護士なら、事情を踏まえた助言を受けやすくなります。

顧客・取引先とのトラブルへの対応

不当な返金要求、過剰なクレーム、追加作業の無償対応要求などについて、法的義務の有無や対応方針を相談できます。事業者自身が対応に費やす時間と精神的負担の軽減にもつながります。

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顧問契約とスポット相談はどちらがよい?

顧問契約とスポット相談のどちらが適しているかは、法律相談の頻度や事業上のリスクによって異なります。

顧問契約とスポット相談の比較
比較項目顧問契約スポット相談
費用毎月の顧問料相談・依頼の都度
日常的な相談継続して相談しやすい必要なときに相談
契約書の確認契約範囲内で対応可能な場合がある原則として個別依頼
事業の事情継続的に共有できる相談ごとに説明が必要
個別事件の費用契約内容により優遇がある場合も原則として通常の個別費用

年に一度程度しか法律問題が発生しない場合には、スポット相談の方が経済的に合理的なこともあります。一方、継続的な取引があり、契約書の確認機会が多い場合や未払いへの備えを重視する場合には、顧問契約を検討する意義があります。

顧問契約をすること自体が目的ではなく、自分の事業に合った法的サポートを選ぶことが重要です。

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当職の個人事業主向け法律顧問プラン

En法律事務所に所属する当職は、個人事業主・フリーランスを対象とする法律顧問プランを提供しています。日常的な法律相談に加え、報酬未払いへの備えを重視した料金設計です。

月額顧問料

11,000円(税込)

税抜10,000円/月

月60分までの法務対応支払督促 年2件まで着手金0円 ※条件あり毎月10,000円分の着手金減額枠

年2件まで、支払督促の着手金を0円に

所定の条件を満たす支払督促の申立てについて、契約開始日から各12か月につき2件まで、かつ1暦月につき1件まで、着手金0円で依頼できる特典を設けています。

対象は、債権の存在に争いがなく、発生原因・金額・支払期限等を資料で確認でき、支払督促の申立てが相当と判断される事件です。個別の受任判断と委任契約が必要です。

費用の具体例 40万円の未払い報酬を全額回収できた場合

未払い報酬400,000円
支払督促の着手金0円
回収時の特別報酬44,000円(税込)

※本プランの特典対象と認められ、通常訴訟へ移行せずに全額回収できたと仮定した例です。特別報酬は実回収額の10%(税別)で算定。月額顧問料・裁判所費用等の実費は別途必要です。督促異議による通常訴訟への移行や強制執行の依頼には別途費用が生じます。回収を保証するものではありません。

毎月10,000円分の着手金減額枠

顧問料の支払いを条件として、毎月10,000円分の着手金減額枠が付与されます。将来、交渉や訴訟などの個別事件を依頼する際に、所定の条件のもとで着手金に充当できます。

累積残高自体に上限はありませんが、1事件で利用できる金額は関連手続を通算して最大330,000円です。現金での払戻しはなく、顧問契約終了時に未使用分は失効します。

月60分の法律相談・契約書確認等

メール・LINE等での相談、電話・オンライン相談、契約書の確認・修正、簡易な法律調査などについて、合計月60分まで顧問料の範囲内で対応します。相談内容の検討や回答作成等の時間も含みます。超過が見込まれる場合は、事前に費用を案内します。

個別事件の弁護士費用を優遇

対象となる個別事件については、原則として着手金・報酬金をそれぞれ10%割り引き、利用可能な減額枠を着手金に充当できます。ただし、支払督促の特別報酬など一部対象外の費用があります。

初回契約期間は12か月ですが、中途解約も可能です。解約時期や支払督促の無料特典の利用状況等によっては、所定の精算が必要になる場合があります。対象業務、適用条件、費用の詳細は、必ず公式LPをご確認ください。

SOLE PROPRIETOR LEGAL ADVISOR

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よくある質問

Q個人事業主でも顧問弁護士を契約できますか?

はい。個人事業主やフリーランスでも顧問契約を締結できます。顧問弁護士は法人だけを対象としたサービスではありません。

Q開業したばかりでも顧問契約は必要ですか?

必ずしも必要ではありません。ただし、開業直後でも継続的な業務委託契約や高額な取引がある場合には、契約内容の確認や未払いへの備えを検討する意義があります。

Q未払い額が数十万円でも弁護士に依頼できますか?

依頼自体は可能ですが、弁護士費用との関係で経済的に見合わない場合があります。当職の顧問プランでは、所定の条件を満たす支払督促について、年2件まで着手金0円の特典を設けています。利用可否は個別に判断します。

Q支払督促を申し立てれば、必ず報酬を回収できますか?

いいえ。相手方が異議を申し立てた場合には通常訴訟に移行します。また、強制執行が可能になっても、相手方に十分な財産がなければ回収できない場合があります。

Q顧問料だけですべてのトラブルに対応してもらえますか?

いいえ。月60分の対応枠を超える業務や、交渉・訴訟等の個別事件については、別途費用が発生する場合があります。契約前にサービスの範囲と条件を確認してください。

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まとめ|個人事業主には、事前の備えも重要

個人事業主に顧問弁護士を置く法律上の義務はなく、スポット相談で十分なケースもあります。しかし、数十万円程度の報酬未払いでも、事業運営に大きな影響が生じることがあります。

一方で、弁護士への依頼には費用がかかるため、法律上の請求権があっても依頼を諦めざるを得ないことがあります。

こうした問題に備える方法として、継続的な法律相談に加え、個別事件の弁護士費用についても優遇を受けられる顧問契約を検討する意義があります。

当職は、月額11,000円(税込)で、日常の法律相談、支払督促の着手金無料特典、毎月の着手金減額枠などを利用できる法律顧問プランを提供しています。

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この記事を書いた人

弁護士 濵岡宏紀

弁護士 濵岡 宏紀

En法律事務所 代表弁護士。第一東京弁護士会所属。不動産・立退き問題、労働問題、インターネット問題、離婚・男女問題、企業法務などを取り扱っています。立退き分野では、入居者・テナント側だけでなく、貸主側・ディベロッパー側の交渉実務にも関与してきた経験を踏まえ、事案に応じた実務的な解決を目指しています。